とゆふものは。

何者でもない、だから需要もない、アラフォー女の想いを綴ります。

ジョジョアニメ第6部が始まる

少年マンガに縁がない人生でした。

小学生の頃に『ドラゴンボール』や『幽☆遊☆白書』が流行る中、戦闘ものに魅力を感じなかった子ども時代の私。
アニメ単体だと『ガンダム』や『エヴァンゲリオン』なんかもそうだけど、大人になっても熱く語る人がたくさんいる王道作品に触れずにここまで来てしまったと気付く。(ただし『タッチ』は除く。あれは小学生女子にも優しい絵柄だからかしら)

ナメック星も仙豆も戸愚呂兄弟も分からず、『ガンダム』と言えば「親父にもぶたれたことないのに!」というセリフ、『エヴァンゲリオン』はアメトークのくくり芸人の知識しか持ち合わせていない。
そんな私がこの5年でようやく語れるレベルに達したのが『スラムダンク』、『進撃の巨人』、そして『ジョジョの奇妙な冒険』なんです。

長い前置きでした。
ジョジョアニメ第6部がようやく始まる!とはいえ年明けからだけど楽しみすぎる!PV見ただけでもうワクワクする。
あの承太郎の娘が主人公で、3部を読んでると承太郎が結婚はおろか女性と交際するなんて!と思ってしまいますが、まあまずは何をおいても原作を復習ですね。

好きなのは5部でみんな大好きブチャラティが一推しだけど、我が家でよく使うセリフは、
そこにシビれる!あこがれるゥ!」
「おれは○○をやめるぞ!」
「オラオラオラオラオラオラァ!」
「魂をかける!」「グッド!」
「BABY STAND」(セリフじゃない)
で、全て3部以前だね。

宇多田ヒカルの音楽に恋して(その2)

続き。

ULTRA BLUE

初めて彼女以外のボーカルが入った『One Night Magic』。
全曲通すと大人っぽいんだけど【どんな歌彼女に車の中で聴かすの?あげたい、君の知らないCD一枚】ってとこが年相応の嫉妬というかヤキモチが感じられて可愛らしくて好きな歌詞です。

HEART STATION

何か吹っ切ったようなアルバムの中でも一番はっちゃけてる『Celebrate』。
珍しく、え?言葉通りに受け止めていいの?って歌詞で爽快感ありすぎ。
もう何もかも忘れて私もこのパーティーに参加したい。

Fantôme

前作との間に人間活動を挟んで、お母さんが亡くなったり、結婚して出産したりというプライベートが反映されているのか、歌詞の難易度がぐんと上がってる『荒野の狼』。
周りの人達への諦観、のようにも見えるけどそれすら許容する包容力を感じる曲。

初恋

そんな日本語あったんだっていう『嫉妬されるべき人生』。
誰かの人生を指してるんじゃなく、平々凡々な人生を送ってきた人が自分に言い聞かせてるように聞こえる(怖い) 。
いや違うかな。本人は自分の平凡な人生を他人に嫉妬されて当然の人生、って本当に思ってるのかもね。
アルバムの締めくくりにふさわしい考察が止まらないラスト曲。

そろそろ次のアルバム出てもいいんでは?と思いつつ、配信全盛の時代だしもうアルバムは出さないのかもしれないね。
歌詞の解釈は任せたよ、と丸投げ、彼女に信頼されていると思える関係がリスナーとの間で成り立ってるのがまた素敵。
最近だと『One Last Kiss』のMVの彼女が可愛くてねえ。まだまだ応援し続けたいアーティストです。

宇多田ヒカルの音楽に恋して(その1)

ポピュラーな音楽が好きなのね、なんて言わないで。まあ事実ミーハー(死語)な母の血を受け継いでいる私です。

とはいえ宇多田ヒカルってデビュー当初が凄かったからメジャーな人扱いされるけど本来マイナー向けな人なんじゃないかと思う。
InstagramTwitterを見たり歌詞を読んだりすると、きっとこの人根暗で小さいことで悩んだりしてるんだろうなあって私のような一般人でも共感できるところがいい。
でも彼女って時代が求める物を生み出しちゃうし、その人生もいちいち波乱に満ちていて生まれついてのスターなんだなとも思う。ギャップがあってなんとも不思議な人。

よく聞くのはどれだろうと思い、再生数多い曲を調べてみたら、

  1. 二時間だけのバカンス
  2. 俺の彼女
  3. 花束を君に

だった。全部『Fantôme』だった。 多分2016年ごろにリセットされてる私のミュージックアプリ(旧iTunes)。

仕方ないのでアルバムから1曲ずつお気に入りを厳選。

First Love

すごく純粋な曲だよね『Another Chance』。15歳の彼女だから書けた歌詞。
【君の涙の振動 空気を伝わって 腕をかすかにふれた瞬間】という表現とか【こんなにnaturalな感覚が間違ってるわけないのに】という言葉のチョイスとか綺麗すぎて毎回泣きそうになってる。
そうそう間違ってないよ、と嘘だろうが何だろうが言ってあげたくなるアラフォーの私。

Distance

シングルに収録されたUNDERWATER MIXの方が好きな『Addicted To You』。
First Loveの発売後初めてのシングルで日本中が次はどんな曲を?と期待して、でもここが勝負どころって意地悪な見方してた人もいたと思うけど、また別の側面が見れていい意味で裏切られた。
とにかく出だしがカッコよくて何度でも聞きたくて、CD発売前は毎週彼女のラジオ聞いてたなあ。

DEEP RIVER

もう名盤中の名盤だと思っているこのアルバム。昔でいえばレコードが擦り切れるくらい聞いた、というほど聞いてる。捨て曲がないとはこのこと。
その中でも選ぶとしたら『嘘みたいな I Love You』かなあ。前奏が印象的な曲が多いアルバムなんだけど、この曲は最初のギターがまずロックみたいで素敵。
【もう嘘つきでも I Love You】って歌詞が男前すぎる。私の方こそ彼女に言いたい言葉だわ。

ちょっと熱くなりすぎ、長くなったので一旦切ります。

グミが好きだ

グミについて語りたい。

子どもの頃グミといえば柔らかいやつが主流だったと思う。
いつの間にかハード系グミが大きな顔するようになり、すっかりそちらにハマった私もソフト系だと満足できなくなってしまった。

グミ好きのきっかけとなったのはフィットチーネグミのイタリアングレープ(ブルボン)。なおこれはソフト系。
確か2010年頃で、大げさじゃなく毎日会社のビルに入っているコンビニで買って食べてた。

そのあとハマったのは忍者めしの巨峰(UHA味覚糖)。小腹が満たされるかは不明だがここから私のハード系への道が始まった。

ちなみにとりあえず間違いないグレープフレーバーを食べ、好きな食感だったら他のフレーバーにも手を出すようにしている。

そんなわけで本日付の勝手なランキングを。

第3位 ペタグーグミ(ノーベル製菓

うすーいハード系のグミ。
なぜそんなフォルムなのか謎すぎるが、多分顔。
枚数少なくない?と思いつつあっという間に食べちゃう。
グレープ以外も食べてみたいが一度も見かけたことがない。どこに売ってるんだろ。

第2位 ゴールドベア(HARIBO)

なんといってもHARIBO。
ドイツ生まれのパイオニア。 たくさんフレーバーがあるが、結局最後はゴールドベアに戻ってくる。これから先も多分ゴールドベアしか買いません。
ステイホーム始まったばかりの頃、炭酸漬けをやって当たり前だが柔らかくなってしまい、やっぱりこれじゃない!となった。まあ暇だったのです。

第1位 SOURS(ノーベル製菓

不動のトップ。ベストオブベスト。新発売のフレーバーを見かけたらとりあえず買っちゃう、それぐらいの信頼度。
今サイト見たらカメの形にリニューアルされたらしい・・・知らんかった。
とにかく食感と硬さが私の中で最適なんですわ(知らんがな)。

次点はカンデミーナ(カンロ)です。ちょっとすっぱい。

しかし今知ったが1位も3位もノーベルだったので、これからもノーベルについていこうと思う!

あだち充『みゆき』を読んだ

今さら言うまでもなく、大御所すぎて畏れ多いけど、あだち充のマンガにハズレが少なくてびっくりしてる。

過去に読んだことがあるのは、

  • 『タッチ』(誰もが知る有名作品。昔から大好きです。小学生のときにアニメ再放送から入って高校生のときにワイド版を買い揃えた。原作派)
  • 『H2』(連載当時途中で挫折したものの最近完読。アニメは絵が苦手で完全に原作派)

の2作品であだち充といえば野球ラブコメと思い込んでいたんだけど、最近読み終えた『ショートプログラム』『虹色とうがらし』『いつも美空』などなど、全く野球が出てこないんだけど、いやーほんとに面白かった。
あだち先生ってスポーツ出てこなくてもぶっ飛んだ設定でもこんな完成度高いマンガを生み出していたのね!と。もちろん私が知らないだけなんですけどね。
最高傑作と名高い『ラフ』これから読むので楽しみ。

で、『みゆき』の話。
絵も時代を感じるし、生まれる前に連載開始した作品だし大丈夫かな?と思っていたんだけどなんだかんだ夢中で読んでしまった。
ざっくり言うと主人公・若松真人が血の繋がらない妹・若松みゆきとガールフレンド・鹿島みゆきの二人の「みゆき」の間で揺れ動く話。
昔アニメを見た覚えがあるけどほぼ初見に近かった。

良かったところ

真人は彼女の鹿島みゆきがいながら若松みゆきにも惹かれてるんだけど、建前上兄妹、血が繋がってないことをみゆきは知らないと思ってる、知ったらみゆきは自分が天涯孤独と分かりショックを受けてしまう、のコンボで気持ちを表に出さないようにしていて。 その分本当の想いが表情とか短いセリフから読み取れるんだよね。それがもう切ない。

よく言われることだけど、あだち先生のマンガは必要最低限のセリフだったりなんならセリフすらないコマで語る表現が素晴らしいのだけど『みゆき』の場合設定が生きて余計際立っていた。

あと妹属性ってやつですかね。
この時代にそんな言葉なかったと思うけど、血が繋がらないことを免罪符にしたとしても妹に恋心を抱くのは挑戦的な設定だったと思う。
私は女だしその属性自体は理解できないところもあるけど、こんな可愛い妹ならドキドキしちゃうよね。
女性目線だとちょっとみゆきあざとい!ってとこもあったけどね。

苦手だったところ

所々現代の価値観だとなんだそりゃ、なところもありました。

まず、若松みゆきを口説く男性2人がちょっと無理だ。
30代の男性教諭と鹿島みゆきの父ね。
フェミニストとかじゃないけど、子どもに接する大人の異性の態度じゃないよなーと思ってしまった。
若松みゆきはさらっとかわして大きな問題にはならないんだけど、今なら大問題になりそうな描写よね。
ちなみに竜一は許せる。ダブってても高校生だし。

最後真人は「みゆき」(調べればどちらのみゆきかすぐに分かります)と結婚するんだけど、まだ二人とも大学生で20歳前後だよ。
人生早く決め過ぎじゃない?真人にしろみゆきにしろこれから色々な人と出会うチャンスあるし、せめて社会人になってから結婚すればよくない?あとで後悔しない?
私なら沢田優一を選ぶけどなあ(どうでもいい)。
この二人の結婚は大人目線の思惑とか条件とかそういうのじゃないっていうのは理解してるんだけど、ちょっと生き急ぎすぎ!と思ってしまった。
当時は特に女性は早く結婚したほうがいい、っていう価値観だったんだろうし、それが全巻通して感じ取れて、晩婚の私ちょっと心折れかけた。

とはいえ今の価値観でグダグダ言っても仕方なし、二人の「みゆき」はキャラクターとして魅力的で最終回の読後感も良く(一人かわいそうな登場人物がいるけどまあ救いはある、のかな)とても楽しめました。

なお後半は『タッチ』と連載掛け持ちしていたらしく真人はどう見ても上杉達也なんだけど、それもご愛嬌。あだち充劇団だよ!

こちらのアプリ

‎「サンデーうぇぶり」をApp Storeで

無課金で読んでます。
毎日ちょっとずつ読むのが私にはちょうど良い。

あれは多分毒祖母だったのだ

ネットで調べてみるともっと酷い目に遭った人が沢山いて、私の話なんて本当に大した話じゃないのだけど、自分がすっきりするために書く。

大学生の頃、一緒に暮らしていた祖母が「軽い」毒だった。
そんな祖母に育てられた母も多分に過保護なところはあるけれどそれはまた別の話で、祖母よりはかなりましだと思う。

以下思い出すままに。

生理日を管理

小中学生じゃなく大学生である。
正直知られたくないし、来客もある居間のカレンダーに赤丸つけるのやめてほしかった。

レシートを漁られる

何気なく捨てたレシートをわざわざ拾って見られてた。どこで何をしてたのか何を買ったのか聞いてくれれば答えるのに、コソコソされて気持ち悪かった。
おかげでレシートはビリビリに破いて捨てるクセがついた。

行動を親に報告される

上のように行動を探られた挙句、今日は〇〇に行ったみたいで××時に帰ってきた、とか〇〇を××円で買ってきたみたい、とか毎日親に報告された。監視社会か。

病院で先生に勝手に説明

来なくていい、と言っても診察室までついてきて先生に病状を説明。
あんたは話が拙いから、と。
実際そうだとしてももう大学生なのでどうか一人で行かせてください。

休日くらい家にいろ

平日は出かけるんだから休日くらい家にいて家族と過ごせ。
平日は遊びじゃなくて学校なんですけど。休日はバイトしたり友人や恋人と遊ぶの禁止って無理ありませんかね。
ちなみに門限はなくてそれだけは良かった。

それ以外にも男の人がいて心配だからサークルは入るなだの、騙されるかもしれないからバイトは近所の知り合いのところでやれだの、飲み会は危ないからズボンで参加して酒は飲むなだの、事あるごとにネガティブなことばかり言い、議論しようとしても「子どもが生意気言って」と一蹴され、母に説明しても「孫に対する扱いなんてそんなものよ」と軽くあしらわれ、本当に本当に心が削られた。
大学や友人に直接連絡したり実力行使するような実害がない口だけの「軽い」毒なんだけど、当時は家に帰るのが嫌で嫌で仕方なかった。

そのあとも色々言われたけれど、もうほとんどスルーしてた。
それでも傷ついて心に残っている言葉をいくつか。

大学なんて行っても意味ない

就職が決まって報告したときの一言。
大学の学部とは全く関係ない分野の会社だった。大学で習ったことを生かして就職する人もいるだろうけどそうじゃない人も大勢いる。
親戚がやってる自営業に就職すればよかったのにとも言われた。
自分の子や私より上の孫たちには大卒がいなかったから、よく分からないけどとりあえず何か言いたくて口にしたと思われる。

学費・免許取得費用は親に返せ

親に出してもらったのならこれから働いて返さないとだめよ、と言われる。
自分の子には言ったことないのに私に言う意味が分からないし、親と私の間の話なので祖母は関係ないと思った。もちろん親は返せなんて言わなかったけれど。

給料はいくらか聞かれる

社会人になったあとの言葉。
そんなこと知ってどうする。何度も聞かれるのでもう最後は聞こえないふりしてた。

私が大人しいタイプの孫だからか他の孫には言わないのにもいらいらした。
でも分かりやすい口答えなどの反応をしない=何とも思ってない=何言ってもいいではないのだよね。

こう羅列すると、私を自分の目の届く範囲に置いて自分が理解できることだけをさせておきたかったのだと思う。
心配だから、という言葉は私のためではなく自分が安心したいだけ。
若い頃に失敗したとしても後から見たらよい経験、プラスにしかならないのにな、と思う。
祖母の中では私は幼稚園児か小学生かくらいの扱いだったんだろう。あとは自分の娘(=母)が可愛いから大人になっていく孫を娘の手の内に残してあげたい、と思ったのかもしれない。
孫の人生はどうでもいいんかい、としか思えないけれど。

祖母との関わりで唯一得られたメリットは私の選択に口出しさせないくらい自立する、と大学生のときに心に決められたことだ。
結局社会に出て自活していない状態では
「親に経済的に依存している小娘(これは事実)の、偏狭な価値観は正しくない(これはケースバイケース。今思い返しても祖母が間違っていたところもあると思う)」
と言う先入観を覆す術がなかったから。

そのおかげだけではないし胸を張れるほど立派な大人ではないけれど、今は自分の稼ぎで生活して、人生のイベントもやりたいことも行きたいところも自由に決め、好きなものを買えるようになった。
私は生き方が下手で未だに悩むことも多いし、折に触れ祖母に言われたことを思い出すのだから今もしこりとして残っているのだろうけど、その度に理不尽な過干渉をする人がいないだけで幸せだとつくづく思う。

亡くなったとき、思ったより悲しくなくてびっくりした。子どもの時は可愛がってもらったのに、自分はなんて薄情な孫だと思ったけれど、それだけ心の中に鬱屈とした想いを抱えていたのだと気付いた。
私が本当の「子ども」だった時代には保てていたバランスが、大人に近づいて自我を持ち出したら崩れてしまったのが一番悲しかった。

当時は毒親という言葉はなかったけれど、今更ながらにあれは毒祖母だったのだと思う。
本当に気持ちのままに書き殴ってしまった。
もう昔の話と思うからこうやって書くことで昇華できるといいな・・・

志村けんが亡くなってしんみりしたわけ

志村けんが亡くなって1年半が経った。
間違いなく一番ショックを受けた著名人の死だったけれど、だからって今彼のことを書くのは遅きに失した感がある。分かっている。
でも落ち着いた今だからこそ書けることを拙い文章なりに残しておきたい。

志村けんと私

私にとって志村けんといえば「カトちゃんケンちゃん」で「だいじょうぶだぁ」で「バカ殿」で「ドリフ大爆笑」だ。
残念ながら全員集合世代ではない。
そんな子ども時代を経て大人になってからは彼を意識することはなくなった。

バカ殿の予告CMを流し見てまだバカ殿ってやってるんだとぼんやり思い、あの白塗りの顔に刻まれたシワにさすがに年取ったなあ、としみじみした。
気が向けばお正月の番組や夜中のコント番組にチャンネルを合わせることもあったけれど、志村どうぶつ園は見ていなかった。
つまり、私は志村けんのファンとは言えなかった。
なのに彼の訃報をニュース速報で見た瞬間の衝撃とそれに続く喪失感はものすごかった。
本当に。自分でもびっくりするくらい。

志村けんのことを考えるとき、まず小さいころから散々笑わせてもらったなと思う。
でも何よりすごいのはとっくの昔に忘れていた子ども時代の情景が次々によみがえってくることだ。

夕飯を食べるときに「だいじょうぶだぁ」を見ようとするとあまり良い顔をしなかった母。
くだらないと言う父。
子どもながらに感じる気まずい食卓の雰囲気。(でもドリフなら一緒に見てくれた。今なら当時の親の気持ちもまあ分かる。)

仕方なく祖父母の部屋のテレビを拝借して見たこと。
当時ですら珍しかったダイヤル式チャンネルのゴリゴリした感覚。石油ストーブの臭い。

運動会の練習中にクラスの明るい女の子が変なおじさんやパイのパイのパイ体操を踊る。
学校で一番怖い先生の「なにやってるんだ」という怒鳴り声。

ああと思う。
志村けんは子ども時代の記憶と密接に結びついてるな。すごいな志村けん

バカ殿がいなくなった

両親が健在だからか、なんとなくあの時代が続いているように錯覚していたけれど、もちろんそんなわけはない。
祖父は15年以上前に、祖母は昨年亡くなり、父は定年退職を迎え、両親はともにリタイア生活に入った。
そして実家を離れて早幾年の私。

それでも志村けんがバカ殿をやっている限り続くような気がしていたのに。
昔を懐かしむきっかけになるものはアニメやマンガ、おもちゃなどなど沢山あるけれど、今も変わらずに長く続いているものってなかなかないから。
彼の死にもう戻れないんだよあの頃には、と言われたような、今さらながら思い知らされたようなそんな気がする。

人生の最期までバカ殿でいてくれた志村けんには本当に感謝しかない。
明日には緊急事態宣言も解除される見込みだし、志村けんに会いに、銅像の前で写真を撮りに、東村山に行ってみようかな。